データ復旧できない事例 TOSHIBA DT01ACA100
カテゴリ:ハードウェア pcfixs_f.iino | 2020/07/15
データ復旧は必ず成功するわけではないので復旧不可になるケースもご案内します。
こちらはBuffalo製のNASに搭載されていたTOSHIBA DT01ACA100。
異音がして認識しないとのことでお預かりしたました。
まず、音の状態を確認しましたが、カツカツする音と、その際すでに微かですが擦っているような気配を感じます。(経験を積むと音である程度擦っているか否かわかります)
早速、開封して確認します。
データ保存媒体であるプラッタの表面には問題がなさそうです。ただし表面に問題がなくても裏面に問題があることもよくあります。
プラッタを外して裏面を確認する前に、まずは裏面を担当している磁気ヘッドの状態を確認します。
確認したところ、スライダーというパーツが脱落しひどくねじ曲がっています。
残念ながらこのレベルまでいくとプラッタにもダメージがあるはずです。
プラッタを外します。
ひっくり返して裏面をチェック。カラーライトでよく観察します。。。
やはり内側の部分にリングスクラッチと呼ばれる同心円状の致命的な傷を確認。
レコードやCDなどであれば、音飛びがする程度でしょうがHDDは超精密機器ですので、残念ながらこの状態ではデータ復旧不可となります。(一部HDDはこの状態でも部分的にデータ復旧できる可能性がありますがTOSHIBAで1枚プラッタは不可)
残念ながら今回は復旧不可となりました。
弊社の傾向ではTOSHIBA製3.5インチはこのような壊れ方をして持ち込まれることが多いです。そもそも壊れにくいHDDだと思うので、その中で故障したものは落下などでひどく傷ついてしまったものの比率が高いからかもしれませんね。
弊社ではこのように復旧不可時も、なぜ復旧ができないかご案内しております。他社復旧不可で納得できなかった場合など、セカンドオピニオン的なご依頼も受付けておりますのでお気軽にご相談ください。(他社復旧不可でも復旧可能なケースもございます)
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