【HP 13-ay0049AU】ヒンジの補修と液晶交換の修理事例
カテゴリ:Windows, ヒンジ・ケース破損, 液晶パネル割れ hasegawa | 2024/04/28
皆様こんにちは。PC-Fixsです。
本日はHP ENVY x360 13-ay0049AUのヒンジ成型と液晶交換の事例をご紹介させていただこうかと思います。
状態としてはガラスモニター部分の上半身とキーボード部分の下半身から蝶番、ヒンジが外れてしまっており、液晶の割れも確認できます。
このPCはx360という型番からわかるように、くるっと液晶を裏返して、タブレットのようにも使うことができるシロモノ。
ギミックは魅力的ですが、液晶を反対側に一回転させる必要があるのと、ヒンジが2軸型で非常にヒンジ部分に負荷がかかり、壊れやすくなるという構造的な持病を抱えています。
2軸型ヒンジはタブレットギミックで液晶をくるっと返すことができる機種に特有で、通常のノートパソコンは回転軸が1つなのに対し、2軸型は2つの回転軸を備えています。
構造上両方の軸が連動して回る特徴があるのですが、逆に言ってしまえは片方の軸だけを動かそうとしても絶対に動きません。
内部構造の図解
持ち主様の開閉時の微妙な力のかけ方の違いで、液晶を破損させてしまう、厄介な特徴を持ったパーツなのです。
ところで、今回お預かりしたPCを分解して確認してみると、液晶側のヒンジのねじ受け部分に加えて、キーボード側のヒンジのねじ受けも破損していることが発覚しました。
液晶側のヒンジねじ受けが壊れていたのはすぐにわかっていたのですが、実際に開けてみるとキーボード側のねじ受けも壊れている、ということは、意外とよくある気がします。(とはいえ実際に開けてみないとわからないことも多いのですが…)
上半身側は液晶も割れていますので、交換の対応をご案内する予定ですが、併せてキーボード側の部品交換となると、取寄せの難易度がグッと異なってきます。
というのも、部品の取寄せとなった場合液晶側は汎用性が比較的高いのですが、キーボードについては言語ごとに寸法が異なり、多くのケースで日本語キーのパソコンなら日本語キー対応のものを取寄せる必要があるのです。ニッチな部品になるので、海外からの取り寄せも視野に入ってくるでしょう。
しかしながら今回はお客様がなるべくお急ぎで、ということでご要望が。
そのため今回はねじ受けの成型、修復を行い、上半身を取寄せた後に組み上げ、納品を行う方針で提案、ひいてはご依頼をいただきました。
ねじ受け成型中…
もちろんここは外からじゃ見えません♪
成型においてはスペースがかなり限られているため、裏蓋のツメ、ヒンジの大きさをイメージしながら、なるべく接地面積、体積を確保し、かつねじ穴の位置、高さ、傾きまで計算に入れて作業を行わないといけないため、かなりの高難度です。
下処理を行ったうえでねじ穴を再構築して上半身を組み込み、無事修理完了です。強度も新品と同様、とまではわかりませんが、ガッチリ出ているようです。通常通り開閉できるのを確認しました!
hpのx360シリーズのヒンジでお困りのお客様は多くいらっしゃると思いますので、お困りでしたら是非当店にお越しください。
ヒンジ修理ならPC-Fixsへ!
ご来店、お待ちしております。