Western Digital WD10SPZX-08Z10T0のデータ復旧事例
カテゴリ:データ救出・復旧 pcfixs_f.iino | 2021/09/25
WD10SPZX-08Z10T0のデータ復旧事例です
認識するが開こうとすると固まる。とのことでご依頼頂きました。
診断の結果は不良セクタの発生による軽度物理障害です。
ただし、こちらのモデルは過去何度か記事化していますが取扱が難しいモデルになるため軽度といえど中度と同等の作業が必要です(ややこしく申し訳ありません)。
具体的な流れをご説明します。
1.メーカー以外がファームウェア領域にアクセスできないようにロックされた基板をロック解除済み基板に交換
↓
2.ファームウェアにアクセスし重要モジュールをバックアップ
↓
3.ファームウェアを制御し、リアロケーション機能の停止、S.M.A.R.T機能の停止、ユーザーエリアへのライトブロック処置
↓
4.ディスクイメージ取得作業
となります。
通常モデルであれば4番の作業からスタートできるのですが、このモデルはこのように大幅に工程が増えます。
1.2.3の工程を飛ばして4の作業に入った場合ですが、ファームウェアに破損が発生し、作業中に全てのデータが消失する可能性があります。(この理由については、かなり専門的なので割愛させて頂きます)
今回は正しい処置を行ってデータ復旧を行なったので、ほぼ全てのデータを救出することができました。
この取扱をよく理解していないユーザーや業者がデータ復旧を試みた場合、本来救出できるはずだったデータが救出できなくなってしまうかもしれません。
データ復旧をご検討の際は、信頼できるデータ復旧業者へのご依頼をお勧め致します。